カテゴリ: 活用・売却

理想は借地権者への売却ですが、経済的な理由などで借地権者が買い取りを希望しない、あるいは買い取りが難しい場合も多くあります。
その場合、オーナーは底地のみを第三者に売却するという戦略をとることになります。
底地のみを売却する上での現実と買主のタイプ
底地は自由に活用できない土地であるため、一般の個人が購入することはほとんどありません。買主は、特定の目的に特化した以下のようなプロフェッショナルに限られます。
- 底地専門の不動産会社
底地の買い取りを専門に行い、時間をかけて借地権者との交渉や、将来的な再開発を視野に入れている会社です。 - 不動産投資家
長期的な地代収入(インカムゲイン)を目的として、底地をポートフォリオに組み入れる投資家です。 - 隣接地主
隣接する土地のオーナーが、将来的な活用を見据えて、底地を買い増すケースです。
底地売却を成功させるための戦略
底地を第三者に売却する場合、売却価格は通常の土地よりも大幅に低くなる傾向がありますが、以下の点に注力することで、売却の可能性を高めることができます。
- 底地専門業者への依頼
一般の不動産会社では底地の知識やノウハウが不足していることが多いため、底地や借地権の取引に特化した不動産会社に依頼することが重要です。 - 契約・管理情報の整備
過去の賃貸借契約書、地代の支払い履歴、固定資産税評価証明書など、底地に関するすべての情報を整理し、買主に提示できるようにしておくことで、取引の透明性が高まり、スムーズに進みます。 - 借地権者との関係性の説明
地代滞納などのトラブルがないか、借地権者との関係性が良好であるかを正直に説明することも重要です。良好であればあるほど、買主は安心して購入できます。
まとめ
借地権者が買い取らない場合の底地売却では、買主が底地専門業者や投資家に限定されるため、売却価格が低くなるという現実があります。売却を成功させるための鍵は、底地専門の不動産会社に依頼することと、賃貸借契約書や地代の履歴などの情報を完全に整備し、透明性を高めることです。
適切な専門家と連携し、底地の抱えるリスクを正確に伝えることが、スムーズな現金化への近道となります。
