カテゴリ: 活用・売却
相続した底地は、地代収入という安定した収益を生みますが、一方で土地の所有者として思うように活用できないというジレンマを抱えがちです。しかし、将来的にその土地が再開発の対象となれば、底地を飛躍的に価値の高い資産へと変える大きなチャンスとなります。
このコラムでは、再開発を視野に入れた底地の活用法について、そのメリットや注意点を解説します。
再開発のメリット
- 完全所有権の取得
再開発事業では、多くの場合、借地権を整理し、地主が土地の完全所有権を取り戻すことになります。これにより、土地を自由に使えるようになり、売却や新たな事業に転用する際の制約がなくなります。 - 土地の価値向上
駅前の老朽化したビルや住宅密集地が、商業施設や高層マンションに生まれ変わることで、土地自体の価値が大きく向上します。再開発後の土地の評価額は、底地としての評価額をはるかに上回ることが一般的です。 - 安定した収益の確保
再開発後の建物に居住用マンションや商業施設を所有する形になれば、そこからの家賃収入や売却益など、より安定した高額な収益を得ることができます。
再開発に向けた事前準備と注意点
- 情報収集を怠らない
お住まいの地域で再開発計画が浮上していないか、常に情報をチェックしておきましょう。自治体の都市計画情報や、地元の不動産業者の動向に注目することが大切です。 - 借地権者との関係を良好に保つ
再開発には、借地権者を含めた関係者全員の合意が必要です。日頃から借地権者と良好な関係を築いておくことで、いざという時の交渉がスムーズになります。 - 専門家への相談を検討する
再開発の話が進んだ場合、複雑な法律や税務の問題が絡んできます。早い段階から弁護士や税理士、不動産の専門家に相談し、適切なアドバイスを得ることが重要です。
まとめ
再開発は、底地をめぐる課題を解決し、資産価値を大きく向上させる有効な選択肢です。
売却を急ぐ前に、ご自身の底地が再開発の可能性を秘めていないか、広い視野で考えてみることが、未来の資産形成につながるかもしれません。