相続した底地の売却

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相続によって底地を所有することになった場合、そのまま保有し続けるだけでなく、売却するという選択肢も考えられます。しかし、底地は借地権という他人の権利が付いているため、通常の土地のように自由に売買することはできません。特に、借地権者との関係が売却を大きく左右するため、その特性を理解した上で慎重に進める必要があります。

売却は2つの方法を検討する

  1. 借地権者に売却する
    これが底地売却の最も理想的な方法です。借地権者が底地を買い取ってくれれば、土地の所有権と借地権が一つになり、完全な所有権(所有権+借地権)となります。借地権者は土地を自由に活用できるようになり、市場価値が向上するため、双方にとってメリットがあります。交渉次第で円満な売却が可能です。まずは借地権者に対し、書面で丁寧に底地の買い取りを打診することから始めましょう。
  2. 第三者に売却する
    借地権者が買い取りを希望しない場合、底地として第三者に売却することになります。この場合、買主は投資家や底地専門の不動産会社が中心となります。底地は活用が難しく、売買事例も少ないため、売却価格は通常の土地よりも大幅に低くなる傾向があります。しかし、専門の不動産会社に依頼することで、買主を見つけやすくなるでしょう。

売却価格を左右する要素

  • 借地権の種類
    定期借地権のように期間満了で土地が返ってくる底地は、普通借地権の底地よりも高い評価を得やすいです。
  • 地代の金額
    地代が周辺相場と比べて適正であるかどうかが重要です。地代が低すぎると、買主は将来の収益性に懸念を抱きます。
  • 借地権者との関係性
    借地権者との間に地代滞納やトラブルがある場合、買主はリスクを懸念し、購入をためらう傾向があります。良好な関係性が築けていれば、売却はスムーズに進みます。

まとめ

相続した底地の売却を検討する際は、まず借地権者に連絡を取り、買い取りを打診することから始めましょう。