カテゴリ: 相続・贈与

このコラムでは、底地の売却以外の選択肢に焦点を当て、それぞれのメリットとデメリットを比較しながら解説します。ご自身の状況に合った最適な方法を見つけるためのヒントにしてください。
借地権を買い取って「完全所有地」にする
底地を所有し続けるデメリットの一つは、複雑な権利関係にあります。この問題を根本的に解決する方法として、借地権者から借地権を買い取り、「完全な所有地」にすることが挙げられます。
メリット
- 借地権者がいる状態では難しかった、土地の自由な活用が可能になります。
- 将来的に第三者への売却もしやすくなります。
- 地代の交渉やトラブルといった、借地権者との関係に起因する悩みがなくなります。
デメリット
- 借地権の買い取りにはまとまった資金が必要となります。
- 借地権者が買い取りに応じてくれない可能性もあります。
- 買い取った土地の有効活用法を、自ら考える必要があります。
第三者に「売却」する
これは一般的な選択肢ですが、売却先によってもアプローチが異なります。
借地権者への売却
- メリット
相場よりも高く売れる可能性があり、手続きも比較的シンプルです。 - デメリット
借地権者が買い取り資金を用意できない場合があります。
専門の不動産業者への売却
- メリット
迅速な売却が可能で、複雑な手続きを任せることができます。 - デメリット
相場より売却価格が低くなる傾向にあります。
借地権者との関係を継続する「継続保有」
相続後も底地として保有し、借地権者から地代を受け取り続ける方法です。
メリット
- 定期的な安定収入を確保できます。
- 複雑な手続きや大きな資金が不要です。
デメリット
- 将来的な地価変動のリスクがあります。
- 借地権者とのトラブルに備える必要があります。
まとめ
相続した底地の活用法は、一つではありません。
ご自身の資産状況や将来の計画、借地権者との関係性を考慮して、**「売却」「完全所有地化」「継続保有」**の3つの選択肢を多角的に比較検討することが大切です。
最適な方法を見つけるためには、税理士や不動産の専門家に相談し、それぞれの選択肢におけるメリットとデメリット、具体的な費用などを詳しくシミュレーションすることをお勧めします。
